積極的後進

後ろ向きに全力ダッシュ

後輩を指導したけどしきれなかった話

後輩を満足に指導できる先輩になる,というのはとても難しいものだと痛感したお話.

ことのはじまり

今年もこのシーズンがやってきた.数多のB4・M2諸氏が卒論や修論の執筆,そしてその成果発表に追われるシーズンだ.
僕は今年度はM1で,高専時代を含めて卒論を2回執筆してきている.しかし,本格的に後輩を持ったのは今年度が初めてだった.

そこで,こちらのページを参考に後輩の卒論まわりを指導することにした.
教授に頼まれたことではないけれど,あくまで自主的に,しかし先輩としてはやっておくべきだと感じたことが動機だ.それに,後輩を指導する中で何か自分としても活かせる部分があるかもしれない.そういう目的もあって,自分なりにコミットしてみることにした.

実際にやってみた

参照ページに書いてある内容の30%も活かせれば良いな,くらいの心構えでスタートして,事実それくらいしか活かせなかった気がする.
僕に出来たことといえば.

  • スケジュールから逆算して彼らにマイルストーンを設定させること
  • 各種ドキュメントにおける文法の誤りを少し指摘すること

くらいだった.

最も難しいことは何だったかといえば,後輩が作成したドキュメントやスライド,発表の内容に対して具体的なアドバイスを提示することだった.例えば,発表の流れだったりスライドの内容についてもっと具体的な,踏み込んだ指摘をしてあげることができなかったことが悔やまれる.
参照ページにおいても,大学院生(修士)の役割はその程度だということで書かれているが,やはりもっと本質的な部分に触れておきたかった.
自分が行った指摘はそのまま自分に返ってくるという考えもあったので,出来るだけ具体的な指示や指摘を後輩に与えたかったが,僕の添削を受けた後に教授の添削を受けた彼らの原稿を見ると,僕が付けた修正指示線の量の10倍のくらいの量の赤が返ってきていた.
僕と教授の明確な力量差を示すと共に,先輩(大学院生)として後輩に何もしてあげられなかったのではないかという後悔がある.

今後を思う

研究室の先輩として後輩を指導するのは初めてだったという点を含めても,後輩たちにもう少し具体的な指導を与えられるようになりたい.つまり,研究のアドバイスをより積極的(かつ効果的)に,各種ドキュメントの添削や発表練習の指導をより細かに行えるようになりたいということ.そのためには,僕自身が修練を積まないとダメだなぁという結果になってしまった.
僕が僕自身の出した結果を見つめなおすことで,よりよい次に繋がると信じてやっていくしかないのだと思う.

研究内容などに踏み込んだ良いアドバイスをするのはホントに難しいが,せめてドキュメントの添削などはもう少しきちんとできるようになりたい.残り一年間の学生生活の課題である.